長い間、日本は国の防衛を米国に肩代わりしてもらいながら、ひたすら経済成長を追い続けてきました。しかし、国際情勢が大きく変化した今、日米同盟を基軸に自ら国を守っていくことが求められています。国とは何かを国民一人一人が改めて考え直す時です。
日本には独自の民族のアイデンティティを形成する長い歴史と、その上に培われた文化や伝統があります。時代を超えて受け継がれてきたものを守り、更に継承し、育てるための仕組みを時代に合わせて構築しながら、次世代に「日本人のこころ」を伝えていくことが、保守政治家の仕事だと考えます。
国には国民の生命・財産・安全を守る義務があります。しかし、原子力発電の事故で故郷を奪われた人々に対して、国はどのように責任を取るのか。補償ではすまない、私たちのアイデンティティに関わる基本問題があります。政治家ならそのことを肝に銘じて行動すべきです。
少資源国の日本にとって、エネルギー問題は常に国の存亡を左右する大問題です。原子力発電を含め、今後のエネルギー政策に日本の将来がかかっています。今、原子力発電の再稼動ではなく、代替エネルギー開発と確保に国が全力で取り組むことが解決策への一歩と考えます。
生活格差が顕著なってきました。米国では1%の富裕層と99%の貧困層とまでいわれています。生活格差は教育格差や医療格差も生みます。いかなる社会でも格差はあって当然ですが、その差を認識し少しでも小さくし、全体の底上げを図るのが政治の力だと考えています。
国力は人口の多寡に影響される通り、日本では今後の人口減少による国力低下が大きな問題となっています。ヨーロッパでは人口減少に歯止めをかけ、増加に転じさせた国もあります。安心して子どもを産み、育てられる環境整備を早急に実施することが政治家の責務です。